「おもてなし」と「効率」のはざまで

「おもてなし」と「効率」のはざまで

吹田市・江坂の労働効率相談所「脇大輝税理士事務所」Wakiブログです!

「お・も・て・な・し」で、獲得した(かもしれない)五輪。

昨今は、この「おもてなし」が、労働効率低下の元凶みたいに言われています。

「おもてなし」君からすれば、『勝手にしてくなはれ!』というところでしょうか。

例えば、

「包装紙の上に、雨よけビニールカバー」

「配送の細かな時間指定」

「お見送り」

「病院の受付で出した診察券を、自分のところまで持ってきてくれる」

「エレベーターガールの存在」

「お電話ありがとうございます。」

「正月営業」

挙げればキリがありません・・・

こういった、「おもてなし」に代表されるサービスが「過剰」なのではないか、

といったことが言われ始めているわけです。

メディアの報道を時間を追って要約すると、

少し前「おもてなし」=「日本の美」

現在 「おもてなし」=「不効率」

となります。

そんな単純なハナシではないのかもしれませんが、一体何が正しいのでしょうか?

有名な経済団体の幹部は、天下国家を論じる立場なのでしょうが、

自社に戻れば、一経営者です。

日本全体にとって不効率と言われようが、まずは自社の利益の最大化を目指すはずです。

中小企業の経営者にとっても、それは同じことだと思います。

「商品に付加価値をつける」という行為が、「おもてなし」だとすれば、

それを、売価に反映させなければ、ただの不効率になってしまうわけです。

戦略として、売価には反映させられないけれど、購買頻度に反映させる、

というやり方も、成立するかもしれません。

いずれにせよ、自社の戦略をはっきりと認識して、出ている結果を冷静に受け止める。

「売値を変える」

「商品を変える」

「売り方を変える」

「売る場所を変える」

・・・

「おもてなし」と「非効率」。

日本全体で、一つの結論があるわけでもなく、会社の数だけ結論があるはずです。