吹田・江坂の人材相談所「脇大輝税理士事務所」Wakiブログです。
中小企業の人出不足が深刻です。
数年前は特定の業種にその傾向がありましたが、今は業種問わず深刻です。
いろんな方面で『誰かいない?』と聞かれます。
『いません。』と即答するしかない状況です。
そこで、この人手不足を期に、自社の受入れ体制をちょと振り返ってみましょう。
1.従業員さんを雇用したときには必ず雇用契約書などを交わしている。
(もちろん雇用条件などを双方確認のうえ押印、1通ずつ保管。)
2.雇用保険及び社会保険の適用を正しく行っている。
3.就業規則がいつでも閲覧できる状態にある。
(労働者10人未満の会社は作成義務はありません。義務がないだけです。)
4.給与明細を作成して本人に渡している。
5.会社の事務として年末調整を行っており、源泉徴収票も発行している。
6.法定の休憩時間や有給休暇の消化が行われている。
7.残業代が適切に支給されている。
このような堅苦しいことを書くと決まって言われることがあります。
『中小企業がそんな杓子定規にやってたら、会社がまわらん。 』
そこで、もう一歩突っ込んでお聞きすることにしています。
わたし『社長。「誰かいない?」って、本当に誰でもいいんですか?』
社長 『いや。そんなに年寄りではなくて、営業の経験があって、業界のことを知ってて、
まぁ高学歴でなくてもいいけど、できるだけ誠実で信頼できるひと。』
そうですよね。
そりゃ、できれば優秀な人が来てくれたら嬉しいですよね。
でも、わたしは思うのです。
たとえば、雇用契約書の作成や社会保険の加入手続きって、
ほんとうに「当たり前」にやらなけらばならない業務です。
もし、会社が「当たり前に」「当然に」やるべきことをおろそかにしているのに、
一方では「優秀な人に来て欲しい」…
これって、矛盾ですよね。
労働環境をどこまで整えるか、ということは結局、離職率にも繋がっていきます。
「人がいない」と嘆きたくなる現状は、外部環境です。
どんなにあがいても変えられません。
変えられるのは、内部環境だけです。
できるところから、徐々に始めればいいと思います。
給与明細を出していなければ、まず作ってお渡しする。
社会保険・厚生年金が難しければ、雇用保険は加入する。
できるところから一歩ずつ進んでいきましょう。