吹田・江坂の税金相談所「脇大輝税理士事務所」Wakiブログです。
税理士の仕事のひとつに「租税教室」というものがあります。
主に地域の小学校から高校に、講師として派遣され「租税」や「税理士」について
知ってもらうという活動をしています。
その講師予定者は、税理士会の研修をうけなければなりません。
わたしもその一人です。
その研修では「模擬授業」などが行われます。
そこできつく釘を刺されるのは、『決して取られるとは言わないで下さい』ということです。
税金は納めるべきであり、取られるではない、ということを税理士たる君たちは、
口が裂けても言ってはならん、ということです。
租税教室だけでなく、税理士たるもの『取られる』と言ってはならん、ということなんでしょう。
でも、『取られるはダメ』ではダメですね。
現実は、子供から大人まで感覚としては「取られる」でしょうし、
発言においても「取られる」なんです。
感覚的に「なぜ、取られると感じ」、「なぜ、取られると発言してしまうのか」を
考えないと、ずっと「取られる」のままです。
源泉徴収制度や年末調整がその原因ではないかと言われることもあります。
税金を「納めている」感覚がないからです。
「納めている」感覚がないと、その「使途」を気にすることがありません。
使途を気にする納税者は「監視」し「批判」し「行動」します。
逆にいえば、「監視しない」、「批判しない」、「行動しない」納税者は、
「納めている」のではなく「取られているだけ」になってしまいます。
なぜ「取られる」なのか、あるいは「納める」なのかを考えることは、それほどまでに大切なことと思うのです。