吹田・江坂の経営相談所「脇大輝税理士事務所」Wakiブログです!
『冬にしていいですか?』と聞かれたような週末でした。
日本経済新聞 2015年12月5日
政府はパートで働く主婦などが労働時間を増やすための支援をする。就労時間の延長と賃上げを条件に企業に補助金を配り、社会保険料の負担を和らげる。対象は20万人程度のパート労働者になる見通し。
年収が130万円を超すと年金や医療の保険料が20万円近くかかるようになる。働く時間を抑制する「130万円の壁」と呼ばれる。16年10月から従業員501人以上の企業では厚生年金や健康保険の加入基準が変わり保険料が発生する年収基準は130万円から106万円に下がる。
現在、時給1000円で週20時間働くと年収は104万円。社会保険料もないため手取り額も同じ104万円だ(税金は計算の対象外とした場合)。新制度の適用を受け1030円の時給で週25時間働く場合、年収は約30万円増の133.9万円。社会保険料の19.4万円を引いた114.5万円が手取り額となり、104万円を上回る。
この補助金の趣旨を簡単に表現すると、「労働時間延長に伴う社保加入への補助」となります。
上図に記載の「モデル例」では、時給30円アップしています。
「時給30円アップにより、総収入は約30万円アップ。だから社保加入しても、
手取りは減らない。わーいラッキー!」
とはならないですね。
これは「勘定の理論」です。
「たった30円の時給アップで、社保加入だなんてやってられないよ」
これが「感情の理論」だと思います。
人は理屈ではなく、感情で動きます。
「社保加入の促進」がもたらす負の側面を「補助金」というハリボテで手当てしようとしても、
そう簡単に上手くいくわけがありませんね。